幼児教育の目的と注意点

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幼児教育を行う目的

0歳から6歳までの幼児期は、子どもが大人へと向かうための最初の一歩ともいえる大切な時期です。

幼児期の子どもは毎日の生活の中で多くの事を学び、急激な成長をしていきます。特に大人に比べて幼少期の脳の成長はとても急激で、この時期の学習によってそれ以降の子どもの能力が決定してしまうほど、とても重要なものです。何のために幼児教育を行うかといえば、こうした幼少期の重要な時期に誤った育て方を避けることで、大人になった際に困らないようにする事だと言えます。

また、幼児教育は人間性の形成にも大きな影響を与えます。この時期にしっかりとした教育を施すことによって、人間的に優れた子どもに育てることが出来ます。幼児教育の基礎知識を知ることで、後悔しない子育てができ、子どもが明るい豊かな未来を用意してあげることが出来るのです。

幼児教育のメリットと効果


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幼児教育を行うメリットとして、情緒を安定させて、社会性を持たせることによって、その後の人生を上手く生きる事が出来るようになることが挙げられます。特に、情緒の安定は人間関係においてとても重要な役割を持っています。

社会人になる前であっても感情を自分でコントロールできるようになれば、授業や学習に集中をすることもできるようになります。また、精神的に落ち着いている子どもは、冷静な判断を下すことも出来ます。公私の状況変化を頭の中で切り替えができる能力は、場の雰囲気を理解する能力と同じものです。

こうした他人との付き合いを学ぶことは、大人になってから社会生活を送る上でとても大事になってきます。例えば何事にも前向きに取り組みよく笑う人はそれだけ周囲から好かれますし、道徳心を持っている子どもは成長過程で犯罪に巻き込まれることも少なくなるでしょう。

一方でもし仮にどんなに運動ができたとしても、情緒が不安定で、状況や場所に応じた雰囲気を掴めないようでは、集団生活では浮いてしまいます。特にそれは、学校生活を送る上で大きな問題になる可能性があり、ひどい場合はいじめなどに発展してしまう事もあるのです。

立命館大学心理学科卒で育児の相談に応じている植田 義弘氏も《情緒と幼児教育=岡潔博士の名著を読み返す》というサイト内で、『人の人たるゆえんは、自他の区別がわかり他人の感情がわかることにある。人の悲しみがわかるのは小学三、四年生頃からで、人が悲しむような行為をにくむ気持ちが正義心の始まりとなる。とにかく小学生の頃までは、情緒のできあがる時期であることを重視しなければならない。』と述べている。
参考:情緒と幼児教育

保護者は、学校での子どもの様子を知ることができないため、家庭環境で社会性を身につけることが必要になってくると言えるでしょう。特に、状況に応じて判断する力は大人になった時に特に重要となるものですから、幼児期にその土台を作っておくことが必要です。

幼児教育における注意点


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幼児教育では、無理をして難しい勉強を行うことは必要ありません。通信教育などでお勉強をすることは読み書きなど基礎的な力を培うためにとても効果的です。しかし偏った教育ではなく、特に情緒の安定には机に座ってのお勉強よりも、遊びや生活の中で他人との関わりを通じて、体だけではなく感情も動かすことがとても大事です。社会性は集団生活によって身に着けられるものです。

教育心理学の研究者であるボストン大学の研究教授 ピーターグレイ氏 も次のように指摘しています。
『幼少期に勉強中心と遊び中心の2つの環境で育ったグループを比較すると、遊びを取り入れた幼稚園の方が、ドイツでの研究では社会性や感情面で、アメリカの研究では犯罪を引き起こす割合で、それぞれ良い結果が得られた。幼少期に過度な勉強教育は、長期的には害となる可能性がある。』

出典:psychologytoday.com

参考:Early Academic Training Produces Long-Term Harm

1歳を過ぎ子どもが歩けるようになり、活動範囲が広がっていく頃から、少しずつ親が過保護になり過ぎないように調整する必要があります。もちろん様々な失敗や思うようにいかないことで不満を持つかもしれませんが、こうした経験も必要になってきます。社会性はこうした幼少期からの生活を通じて身に付くものですし、常に周りが自分の思い通りになるとは限らないことを学ばないで育ってしまうと、わがままで傲慢な子どもへと成長してしまう可能性があります。

また、子どもの意思を無視した教育も避ける事が必要です。親の都合や希望で子どもの意思を尊重しない一方的な教育は、子どもに大きなストレスを与えてしまいます。子どもは親に逆らうことが難しく、自分の感情や環境を冷静に理解することは難しいために、過度なストレスを抱え込んでしまう可能性があります。こうしたストレスが限界以上に達してしまえば、その子どもは犯罪行為に走ったり、異常行動をしてしまう危険が増すので注意が必要です。