幼稚園と保育園、どう違う?どちらが良い?

幼稚園の様子

出典:livejournal.com

幼稚園と保育園って、どう違うの?どちらが良いの?

出産や子育て経験者でなければ、多くの人は幼稚園と保育園は「小学生になる前に入る所」ぐらいの認識しか持ってないのではないでしょうか?

そして経験者であっても、「幼稚園は色々な教育もしてくれる、保育園は預かってくれるだけ」といった違いしかわかっておらず、「近所の評判を聞いて決めたけど他がどういったことをしているかはよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?

日本では教育に関する決まり事は主に文部科学省の管轄下にありますが、保育園は厚生労働省の管轄。つまり管轄が2つの省庁に別れてしまってます。
そこで、幼児教育ガイドでは現在、文科省や厚労省の資料をわかりやすくまとめて整理していますが、この国の幼児教育に関する方針にどう影響しているのかを理解するためにも、このページでは「幼稚園と保育園の違い」をそれぞれの特長をあげながら、整理してみました。

幼稚園とは

幼稚園の歴史

日本では1872年に「学制」によって、小学校の一種として「幼稚小学」が定められた。幼稚園として最初設けられたのは1875年12月に京都上京第三十区第二十七番小学校に付設された幼穉遊嬉場(ようちゆうぎじょう)である。
また、1840年にドイツにおいて、小学校に上がる前の幼児のための学校として設立された「キンダーガルデン」の訳語として「幼稚園」を最初に名乗ったのは1876年の「東京女子師範学校付属幼稚園」であり、これは現在の「お茶の水女子大学付属幼稚園」として存続している。
開園したのは日本人保母第一号となる豊田芙雄(とよだふゆ)日本の幼稚園教育の開拓者とされている。

法的な規定

文部科学省の管轄であり、「学校教育法」によって規定されている。
幼稚園は学校の一環として認められており、学校に関する基本事項はすべて幼稚園にも規定され、設置主体は、国、地方、公共団体及び学校法人として位置づけられている。

幼稚園の入園条件

学校の一環とされているので、親が共働きでなく専業主婦であっても満3歳以上であれば未就学児の幼児を対象とし、入園することができる。
ただし、幼稚園によって、独自の入園条件(例:おむつがはずれているなど)を定めていたり、入園のための受験や抽選を実施していたりと、希望すればどこでも入園できるわけではない。

幼稚園の料金

公立か私立かによって異なる。公立幼稚園の場合地方自治体が金額を決めている。運用資金そのものに公的資金が投入されているため、私立幼稚園よりも安い。
私立幼稚園の場合は設立者が定めている。
入園料と月々の保育料がかかることがほとんどである。収入などによって金額が変わることはない。
料金は地域によっても大きく異なるが、公立幼稚園の場合、入園料は数千円から1万円程度。月々の保育料は1万円以内のところがほとんどである。
私立幼稚園の場合、入園料が10万円を上回ることもあり、月々の保育料は3万円から4万円ほどかかることも多い。
その他、給食費やバス代、制服代や教材費などが別途かかるなど、幼稚園によって様々である。

幼稚園で学ぶこと

幼稚園で学ぶ事は幼稚園教育要領とされる5領域の健康、人間関係、環境、言葉、表現となり、心身の発達の助長を学ぶ。基本的には集団生活や人間関係、言葉、表現、生活習慣を学ぶ場である。その他幼稚園の特色によって、英語や文字、体育などに力を入れていることもある。
また、入園式、遠足や毎月のお誕生会、運動会、芋ほり、発表会、クリスマス会、バザー、餅つき、節分、桃の節句、卒園式などが主な行事として開催されている。
幼稚園によっては小学校との交流会なども入ってくるところもある。

※参考
学制百年史 (五)幼稚園の創設
お茶の水女子大学附属幼稚園|沿革
幼稚園教育要領(ポイント、本文、解説等)

保育園とは

保育園の歴史

保育園は1871年にアメリカ人宣教師によって横浜亜米利加婦人教授所という混血児を救済する場所として開園された。
また国内にはもともと働く母親を助けるための民間の施設として、明治時代から存在していた。大正時代に初めて公立の保育園(託児所という名称)が大阪にて設立され、別の地域へ広がり、この託児所が保育所になったのは1947年である。これ以降に、認可保育所という制度が生まれた。

法的な規定

厚生労働省によって児童福祉法という児童福祉施設に制定された。
また保育園の設置基準は地方公共団が条例により定められていることもある。

保育園の入園条件

保護者の就労や疾病、介護、産前産後などの理由があり、「保育に欠ける」と認められた家庭の0歳から小学校入学前の子どもが入園対象となる。保育園の入園条件や金額は市区町村の役所と世帯収入によって決まってくる。
実際には入園条件が厳しい自治体も多く、パートよりも常勤の方が優先されるなど、細かくランク付けがされ、優先度が高い順に入園となる。

保育園の料金

料金は自治体によって決められている。世帯年収、児童の年齢、児童の人数(きょうだいで預ける場合は減額される場合がある)などで細かく規定される。おおよそ5000円~70000円ほどの中で前後する。
2012年の厚生労働省の調査によると、児童一人あたりの平均保育料は20491円で、実際には2~3万円を支払っている人が多いという結果が出ている。

保育園で学ぶこと

保育園は預かっている間、保護者に代わって、食事や排泄、睡眠、着脱、清潔など、基本的な生活習慣を指導している。
指導内容は保育所保育指針により5領域の言葉、人間関係、健康、環境、表現を根本にしている。幼稚園と同様、一般的に、遠足や毎月のお誕生会、クリスマスや節分など季節ごとの行事や、運動会、お遊戯会、音楽会などの行事が開催される。ただし、幼稚園と比べると、保護者の参加する行事は少ないことが多い。

※参考:
横浜共立学園中学校高等学校 沿革
厚生労働省 保育関係

幼稚園と保育園の違い

制度的な違いで言えば、幼稚園の保育園ではまず文部科学省と厚生労働省と管轄が分かれており、尚且つ、幼稚園は学校教育法の一環として、保育園は児童福祉法、社会福祉法人となっている。
基本的に幼稚園は教育としての施設だが、保育園は保育に欠ける幼児を親の代わりとなって保育する施設となっている。また幼稚園の先生は幼稚園教諭としての免許、保育士は保育士としての免許が必要である。保育士は、児童施設などで保育士の免許で務めることができる。

幼稚園でも保育園でも様々な活動に取り組んでおり、園によってカリキュラムや方針も異なるため、お勉強をするなら幼稚園、遊ぶのは保育園、という一般的なイメージは必ずしも当てはまらない。
ただし、幼稚園の先生は「教諭」であり、学校の先生という位置づけで、知識を教え、指導し、教育を施すことが目的となる一方、保育園の先生は基本的な生活習慣を子供が身につけられるようにする、生活援助が目的となる。
また、幼稚園では給食は必須ではなく、完全給食の場合もあれば、完全にお弁当の場合も、そのどちらも取り入れている場合もあるが、保育園では給食は必須である。
また、幼稚園にある夏休みなどの長期休みは保育園には存在しないという違いがある。
保育時間は、一般的に、幼稚園では9時頃から14時頃まで、保育園では7時半くらいから18時くらいまでと大きく異なる。
それぞれ延長保育なども実施していることが多いが、幼稚園によっては、働く母親を念頭に入れて早朝や夕方の預かりを受け入れるところもあり、母親が働きながら幼稚園に通わせるということも可能になっている。